恩師との別れ

先日、悲しい出来事がありました。

 929日、恩師広川貞子先生が天国に旅立たれました。
ワタシが小学生の頃からの先生で、古巣のバレエ団を退団して独立してからもずっと指導していただいていました。
つい二年ほど前まで四十五年ほど見守り続けてくださっていた貞子先生。

 バレエに対して若い頃からとても厳しく、でも的確な指導で生徒たちからの信頼は厚く愛されていらした先生。
レッスンでも舞台の感想でも率直に言ってくださるので、落ち込むことも多かったですが、その厳しさがワタシは大好きでした。
基本褒めてくださらないので、貞子先生に「まぁ、良かったんちゃうかな」と言われるとホッとしたものです。
レッスン終わりにお茶したり、車でお家に送り届ける間いつも踊りの話をする時間が本当に幸せでした。

 ドイツでダンサーとしての、生活を始め一時帰国し先生と再会。そしてまた離れる際、珍しくメッセージとプレゼントを頂戴しました。
そのお言葉が本当に嬉しくて嬉しくて…長年指導していただいた先生に初めて認められた気がして、宝物のようにずっとメッセージカードを大切にしていました。
この言葉を辛い時はいつも思い出し、自分を奮い立たせていました。

 今年になり体調をかなり崩されていたのですが、夏に電話で発表会の様子を報告したのが最後でした。
まだまだご指導いただきたい恩師で悲しい出来事でしたが、感謝の心を伝え最期のお別れができて気持ちの整理がつきました。

 今の自分があるのは、どんな時も愛情ある厳しさで指導してくださった先生のおかげです。
先生と稽古場で費やした長い年月、たくさんの貴重な教えを大切にしていきます。

 貞子先生、本当にありがとうございました。

 どうか安らかに。

 

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